
モニターの入力遅延問題と対応方法!ゲームをしているときにストレスを感じたら要チェック
こんにちは、スタッフの川田です。
今回は、ゲーミングモニターの入力遅延原因と解決方法について詳しくお話したいと思います。
そもそも遅延とは何?
PCを用いて操作する際に、さまざまなPC周辺機器を用いて操作を行うのですが、特にキーボード・マウス・液晶モニターなどのPC周辺機器はプレイに直接影響を及ぼすため、入力遅延は解決すべき問題となっています。
ブラウン管テレビにゲーム機を接続してプレイをしていた時代、ブラウン管テレビには遅延というものが存在していなかったのですが、PCや高性能ゲーム機でゲームをするようになってから、遅延というものが発生するようになり、徐々に問題化されるようになってきました。
入力遅延とは、「入力したタイミングと実際に反応するまでの時間差」のことを指しています。
タイミングよくマウスやキーボードで入力したにもかかわらず、タイミングがずれてしまってうまくできない問題が発生してしまい、結果的にプレイがうまくできず楽しめなくなり、プレイに大きな支障を来たしてしまいます。
そのため、現在のゲーム環境では、入力遅延を解消することが大きな課題となっています。
なぜ遅延が起きるのか?
液晶モニターの仕組みとしては、まずモニター内部に搭載されている映像信号処理回路があるのですが、ここで映像信号を蓄積し、画像を分析・加工・修正をした後に映像信号を液晶パネルに表示をさせます。
これが液晶モニターの遅延の原因です。
そのため、この映像信号処理回路の性能アップが直接的に入力遅延の解消へとつながります。
また、映像信号処理回路で作成された映像を表示させる際に、リフレッシュレートのスピードが遅く、実際のプレイに影響を及ぼすことがあります。
一般的な液晶モニターのリフレッシュレートは、60Hzという数値が基準となっています。
リフレッシュレートについてはこちらのブログで詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
「リフレッシュレートの選び方を徹底解説!高いほど良いって本当?」
近年では、ゲーミングモニターの進化・改良が進んでおり、映像信号処理回路の高速化が実現しており、昔ほどの入力遅延は消えつつあります。
そのため、ユーザーが入力遅延を解消するためにもっとも気にするべきポイントは、次に述べる方法を試してみる事になります。
入力遅延を防ぐ方法
ゲームモードに設定する
最も簡単ですぐに対応できるのが、この「ゲームモードに設定する」という方法です。
一般的なオフィス用モニターにも搭載されていることが多く、一般的な液晶モニターでも対処することができます。
ただし、元々のリフレッシュレートや応答速度の性能が高くない場合は、効果はあまり望めません。
ゲーミングモニターでゲームモードのプリセットモードを選んだ場合、リフレッシュレートや応答速度を上げて表示し、さらにゲームを見やすい色合いや輝度に調整してくれます。
液晶モニターにはプリセットモードが入っている機種が多いのですが、PixioにはGameModeが搭載されていますので、ゲームをプレイする際にはぜひお試しください。
リフレッシュレートと応答速度
次に入力遅延を解決する方法が、「リフレッシュレートの速いゲーミングモニターを購入する」という方法です。
ゲーミングモニターには、最高リフレッシュレート144Hzや180Hz、240Hzや360Hzなどの表示がありますので、この数値を参考にしてみてください。
このリフレッシュレートの計算方法ですが、例えば60Hzの場合、1÷60=0.0166…秒となり、144Hzの場合は1÷144= 0.00694…秒となります。
この数値が速ければ速いほど高性能で一瞬の違いを判断できるようになりますので、FPSやレーシング、格闘ゲームなどのスピード重視のゲームで効果を発揮します。
(※ゲームやハード機により対応リフレッシュレートは異なります)
同期機能を使用する
入力遅延の他に、PCからの出力映像信号とモニター側の入力映像信号がズレてしまうことがあります。このズレのことを「ティアリング」「スタッタリング」と呼んでいます。
・ティアリング…
ティアリングとは、フレームレートとリフレッシュレートの表示タイミングがズレたことにより、表示画面がズレてしまい、左右に二分割されたように見える現象です。
・スタッタリング…
映像がカクつく現象のことをスタッタリングと呼んでいます。
フレームレートが不足して、動きのある映像が「カクッカクッ」と、一時的に止まったり途切れたりして見える状態を指します。グラフィックボードの出力するフレームレートと、モニターの表示速度(リフレッシュレート)のズレが原因で発生することが多いです。
↑ティアリング、スタッタリングが発生した映像イメージ
この様な問題を解消する場合、PC側とモニター側の信号のズレを解消する必要がありますが、その場合に最も簡単な方法は、PCのグラフィックボードと液晶モニターの信号を合わせる機能を活用することです。
主に、以下の4種類があります。
- Adaptive Sync
- FreeSync(FreeSync Premium, FreeSync Premium Pro)
- G-SYNC
- G-SYNC Compatibke
もっとも普及しているのが「Adaptive Sync」という機能で、AMD社が検証して許認可を出した機種には「FreeSync」の使用許可を得る事ができます。
ここで詳しくふれると長くなってしまいますので割愛しますが、液晶モニターを購入する際、「Adaptive Sync」「FreeSync Pemium」「G-SYNC」「G-SYNC Compatible」の表記がある製品を選ぶとよいでしょう
〇〇Syncについては、こちらのブログに詳しく記載していますので、ぜひご覧ください。
接続モニターは1台にする
液晶モニターを複数枚接続していると、環境により入力遅延が発生する場合があります。
主に以下の理由が挙げられます。
①PCの性能が追い付いていない
CPUの処理速度やグラフィックボードの処理が間に合わない場合、入力遅延を起こす理由になります。
その場合、複数枚のモニターに映すことを中止して、1枚だけに表示すると解決する場合があります。
➁PCおよびグラフィックボードのバージョンを最新版に更新する
稀にPCやグラフィックボードが影響して入力遅延を起こすことがあります。また、グラフィックボードでリフレッシュレートを設定したにも関わらず、どこかのタイミングでリセットされて60Hzに戻っていた…ということも実際に起こります。
そのため、「おかしいな?」と思ったら、PCやグラフィックボードの状況を改めて確認してみてください。
こういった理由と組み合わさり、さまざまな理由で入力遅延が発生するわけですが、その中でも意外と気づきにくいのが「デュアルモニター使用時に入力遅延が起こる」現象です。
仮にモニター①が60Hz、モニター➁が240Hzであった場合、このリフレッシュレートのスピードの違いが原因で入力遅延が起こり、低い方に引っ張られて60Hzに合わされてしまうということが起こる場合があります。
そのため、入力遅延が発生した場合は、映したい液晶モニターのみを選んで表示させる、上記のイメージ画の場合はモニター2の240Hzのみを表示させると解決する場合があります。
その他
PCと液晶モニターを直接接続している場合は問題ないのですが、PCと液晶モニターの間に何らかの機器を接続している場合、この接続機器が影響を及ぼして入力遅延の原因になることがあります。
主な機器として分配器などがありますが、こういった機器の性能によって入力遅延を引き起こす原因にもなりますので、その接続機器を外し、PCと液晶モニターを直接つないで問題が起きていないか確認をしてみてください。
また、接続ケーブルのバージョンも確認してみましょう。
特に、液晶モニターやPCを買い替えた際、昔から使用しているHDMIやDisplayPortケーブルだとバージョンが古いせいで、高速リフレッシュレートが映せない…ということもあり得ます。
まだ使えるのにもったいないとは思いますが、その接続ケーブルが高速リフレッシュレートに対応していないのであれば、モニター買い替えの機会にケーブルも買い替えましょう。
まとめ
液晶モニターという特性上、液晶モニター自体の入力遅延をゼロにすることは非常に難しいのですが、一般的なオフィスモニターからゲーミングモニターに買い替えるだけで、入力遅延を大幅に解消することができます。
「キーボードやマウスの入力タイミングが合っていない気がする」
「画面に映っているタイミングが遅い気がする」
と疑問に感じ始めたら、ぜひ高速リフレッシュレートのゲーミングモニターに買い替えてみましょう。
ご不明点やお悩み事などありましたら、Pixioの公式Xでも質問を受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください(https://x.com/PixioJapan)。
皆様からのご連絡をお待ちしています!