
初心者でもできるモニターアームの取り付け方!VESA規格の確認方法も解説。
こんにちは、スタッフの川田です。
デスクを広く使いたい、と思ったときにモニターアームを使うという選択肢がありますが、よく「このモニターにこのアームは使えますか?」とか「モニターにアームを取り付ける方法がわかりません」というご相談をいただきます。
確かに、モニターアームに馴染みのない方にとっては、ネジがたくさんあるし、使えなかったら怖い…と怖気づいてしまう気持ちもよくわかります。
そこで今回は、モニターアームの取り付け方について詳しく解説していきたいと思います。
モニターアームとデスクの設置方法
モニターアームをデスクに取り付ける方法として、主に以下の2つの方法があります。
クランプ式
デスクの端に挟んで固定する方法です。 取り付けが簡単で、多くのモニターアームに採用されています。
・穴を開けずに設置できる ・簡単に取り外せる |
・デスクの厚み(10mm〜50mm程度)に制限がある |
グロメット式
デスクに穴を開けて、ネジでしっかり固定する方法。 頑丈でクランプ式より安定感がある。
・しっかりとデスクに固定でき、安定感がある ・デスクの場所を自分で選んで設置できる |
・デスクに穴を開ける必要がある ・モニターアームの場所を移動させるたびに穴を開ける必要があるため、何度も穴を開けると却ってデスクの耐久度が落ちる |
壁かけ式
壁に直接取り付けるタイプで、デスク上のスペースをまったく取らないのが特徴。
・デスクに干渉することがないのでスペースを完全に確保できる ・壁面に取り付けるため、設置部分の体積が減る |
・壁に傷をつけることになってしまう ・モニターの重量に耐えられない壁の場合は補強工事が必要になる |
ポール固定式
デスクや床、突っ張り棒やメタルラックのポール(柱)などにモニターアームを取り付けることができるタイプを指します。
・マルチモニター環境に最適で、複数のモニターを自由に配置可能 | ・ポールラックや、倒れないように床~天井で固定するポールの設置が大変 |
それぞれのモニターアームには特徴と長所/短所があり、どれが1番良いかはユーザーの使用用途により異なりますので、ご自身の利用環境をじっくり想定した上でどの設置方法を選ぶか考えましょう。
もっとも簡単かつリーズナブルな方法はクランプ式になります。 Pixioのモニターアームを用いて、デスクまわりをスッキリ改善するのにお役立ていただきたいと思います。
VESA穴とネジについて
VESA規格とは?
VESAとは、「Video Electronics Standards Association」という業界団体の名称で、頭文字を取ってVESA(ベサ)と呼びます。日本語訳にすると映像業界標準化団体という感じです。
1989年7月にアメリカで誕生した団体で、「国や企業ごとにバラバラに規格を作るのではなく、ユーザーが安心して製品を購入できるようにみんなで同じ統一規格を用いて製品化しよう、同じ規格の映像技術をみんなで使っていこう」というコンセプトで国際標準規格を取り決めている団体です。
そのため、VESA規格の1つとして、液晶モニターの取り付け穴の位置を標準化するために「VESAマウント規格」を策定しました。
つまり、VESA規格とは液晶ディスプレイ機器の背面にモニターアームやモニタースタンド、壁掛け金具や天吊り金具などを取り付けることができるネジ穴部分の国際標準規格のことを指します。
この規格があるおかげで、液晶ディスプレイやモニターアームの取り付け部分のサイズが統一されて、ユーザーが安心して使えるようになっています。
液晶ディスプレイは、10インチ程度の小さいものから100インチを超える超大型ディスプレイも存在しており、液晶ディスプレイ本体の重量に耐えられるネジ穴の大きさやネジ4か所のサイズを明確に規定しています。
12~24インチ | 横75×縦75mm(VESA75) | 8kg | M4×10mm |
横100×縦100mm(VESA100) | 14kg | M4×10mm | |
24~31インチ | 横200×縦100mm | 22.7kg | M4×10mm |
31インチ | 横200~800×縦200~400mm | 113.6kg | M6またはM8 |



ネジ穴サイズ
VESAマウントを使用する場合にもう1つ必ず確認をしてほしいのが「ネジ穴のサイズ」です。
例としてM4×10mmの場合、M4=ネジ幅4mm、10mm=ネジの長さが10mmという意味になります。VESA規格で定められており、一般的なネジとなりますので、万が一ネジを失くしたりネジ頭部分が削れて使えなくなったとしても、ホームセンターで購入することができます。

ネジの直径サイズが大きくなればなるほど強度が増しますので、大型で重くなる液晶モニターはM6やM8などの直径が大きいネジを使用するケースが増えます。
M4(直径4mm) | 75mm×75mm、100mm×100mm |
M6(直径6mm) | 200mm×100mm、200mm×200mm |
M8(直径8mm) | 300mm×300mm、400mm×400mm |
液晶ディスプレイのネジ穴サイズが知りたい場合は、製品ページにある仕様表や取扱説明書から確認するか、メーカーに直接問い合わせてください。
クランプ式モニターアームの取り付け手順
Pixio製シングルモニターアーム「PS2S」を参考に説明したいと思います。
1.天板に差し込めるよう、クランプを広げます。

2.クランプをデスクに取り付け、上部のネジを巻いて固定します。

3.クランプにアームB(下部分)を取り付けます。

4.クランプにアームA(上部分)を取り付けます。

5.アームA.Bを六角レンチで締めて固定します。

6.アームBを六角レンチ部分で締めてアーム回転角度を調整します。

7.ブラケットを液晶モニターの裏面に取り付けます。
作業をするとき、液晶ディスプレイの画面が下になりますので、水平なところに柔らかい布などを敷いて、傷つけないように気をつけましょう。


8.アームAにブラケットを取り付けます。

9.モニターアームのバランスをモニターアームB上部のネジ部分で調整します。



10.モニターアームA.Bのケーブルホルダーに各種ケーブルを収納します。

11.スリットに各種ケーブルを通します。

12.六角レンチ(大)(小)をスリットに収納します。

13.最後にモニターアームの可動を確認し、調整します。


まとめ
以上、モニターアームについての説明と、シングルモニターアームPS2Sを用いて取り付け方の解説を行いました。
モニターアームの取り付け方法にお悩みの方は、まずはご自身がクランプ式かグロメット式どちらが向いているのを確認してみてください。
- デスクに穴を開けたくない方はクランプ式がおすすめ
- モニターアームの設置強度を高めたい方はグロメット式がおすすめ
なお、液晶モニター2台を取り付けたい方には、同じくPixio製のデュアルモニターアームのPS2Dがありますので、こちらもご検討ください。